台湾茶といえば、一般的には高山烏龍茶凍頂烏龍の芳醇な香りが有名ですが、台湾中部にはその常識を覆すほど個性的な紅茶があります。それが、風光明媚な日月潭(にちげつたん/Sun Moon Lake)の湖畔近くで栽培されている紅茶、「台茶18号(紅玉)」です。

渋みがなく、デザート要らずの「貴婦人」の香り

「台茶18号」は、台湾の茶葉改良場が長い年月をかけて開発した品種で、その独特な個性から「紅玉(ルビー)」とも呼ばれます。

ブランド名に込めた「愉悅」(エンジョイ)の想い

この素晴らしい紅茶を扱うブランドのロゴ制作を担当した際、私たちは「飲む体験そのものの喜び」を表現したいと考えました。

特に、ブランド名に使用されている「魚」「月」という二つの漢字には、深い想いが込められています。

台湾華語で「魚」は 、「月」は yuè と発音され、この二つを合わせると「愉悅(yúyuè)」、つまり「楽しむ、エンジョイする」という意味になります。

この紅茶を飲む全ての瞬間が、忙しい日常から解放され、心から「愉悅」を感じられるひとときであってほしい、という願いを込めています。

「魚池紅茶」と野生茶の多様性

このブランドでは、台茶18号を含む日月潭エリアの「魚池紅茶」を扱っています。特に、台湾原生の茶樹の血を引く貴重な野生茶を、ベテランの製茶師が繊細な技術で仕上げています。

そうした野生の茶樹の生命力に満ちた葉は、毎年同じ味が出せないほど生き生きとした植物の恵みであり、その年の気候や土壌の状態を映し出す、一期一会の味です。

あなたがロゴに込めた「愉悅」の気持ちは、この自然の恵みと、それを作り出す植物への感謝と相まって、飲む人に一層深く伝わることでしょう。この力強くも繊細な台茶18号の風味を、ぜひ体験してみてください。